女性の膣の左右にあるバルトリン腺が細菌感染などの理由によて炎症をおこし、
腫れてひどい時にはピンポン球くらいになります。
痛みも伴い、下着をつけてられない、歩くと激痛等の症状を訴える方も少なくありません。
女性にとって、誰かに相談もしづらい症状が、バルトリン腺炎。
時には手術で切り取ることもありますが、それでも再発率も高い病気です。
私のところにも、バルトリン腺炎の相談に来られる方が、いらっしゃいますが、
痛みや、夫婦間の悩みになっていたり、子どもが欲しくても難しいなど、
そのお悩みは深刻です。
原因や対処法なども書いています。
あなたの辛い悩みが早く改善されることを願っています。
「もしかして?バルトリン腺炎?」
って思ったら。
◇ セルフチェック オリモノチェックしてみましょう ◇
* えも言われぬ臭い、色も黄色・淡い灰色で泡立った状態。
ヒリヒリと痛みがある。
→ トリコモナス膣炎かもしれません。
* カッテージチーズのようなオリモノでかゆみが強い。
ヒリヒリと痛みがある。
→ カンジダ膣炎の疑い。
* 腹部痛、性交痛がある
→ クラミジア感染症かもしれません。
* 性交痛がある。膣の入り口が赤く腫れている。しこりがある。
→ バルトリン腺炎かもしれません。
遠方の方は、メールによるご相談も受付けております。
メールでのご相談は以下から
■ バルトリン腺炎の原因
バルトリン腺の分泌液を排泄する開口部は膣の入り口にあります。
この開口部に細菌が感染し、感染症をおこした状態がバルトリン腺炎です。
【1、細菌】
細菌がバルトリン腺に入り炎症を起こす病気。
原因菌には、ブドウ球菌、連鎖球菌(れんさきゅうきん)、
大腸菌、好気性菌(こうきせいきん)や
嫌気性菌(けんきせいきん)等が多いとされています。
【2、ストレス】
疲れていたり、イライラが重なりストレス状態にあると、
免疫力が低下して、菌への抵抗力が下がり、
バルトリン腺炎を発症しやすくなります。
再発した方にお聞きすると、忙しくて休養が取れなかったり、
睡眠時間が短くなり、疲れが溜まった状態の時が
危険だということがわかります。
【 3、下着】
ポリエステル等の化学繊維の下着は、
吸湿性や通気性が悪いのであまりオススメできません。
できるだけ綿60%〜70%以上のものを身につけて下さいね。
湿気も大敵。湿っていると雑菌が繁殖しやすくなるので、
できるだけこまめに着替えましょう。
■ バルトリン腺炎の症状
バルトリン腺炎は炎症が悪化すると小指の先くらいから鶏卵大に腫上がります。
そのため、違和感や痛みを伴い、時には熱が出たり、
歩くことにも支障がある方もいらっしゃいます。
腫れの原因は膿み。これが進行すると、バルトリン腺が埋もれ、
バルトリン腺炎からバルトリン腺嚢胞という深刻な病気になってしまいます。
バルトリン腺炎は2つのタイプ、急性バルトリン腺炎か、慢性バルトリン腺炎に分かれ、
その症状が重い時には、手術で切り取ることもあります。
ただ、手術したから安心というわけではなく、1度なってしまうと再発率も高いので
とても厄介な病気といえます。
「バルトリン腺炎、手術を考える前に」
■ 病院での処置
【急性のバルトリン腺炎の場合】
抗生物質などの投与によって炎症を
おさえる処置が行われます。
【慢性のバルトリン腺炎の場合】
手術を勧められることが多いと思います。
■ バルトリン腺炎の手術
切開してドレーンと言われる膿を排泄するための管をいれて膿を排泄します。
膿がでてしまえば、症状はおさまりますが免疫の低下などの原因によって再発の可能性が残ります。
また、切開して縫合する方法もあります。
ですが、この場合も同様の理由で再発の可能性があります。
さらに、再発を繰り返す場合にはバルトリン腺自体を摘出する手術が行われます。
この場合には再発は有りませんが、性行為時にバルトリン腺から分泌される液が
分泌されないため性行障害の確立が極めて高くなります。
バルトリン腺の手術について、再発や性交障害の可能性を考えると
漢方で体質改善を試してみることも価値があると思います。
漢方の場合は、まず炎症を抑えたり腫れをおさめる竜胆草などの
生薬を使ったお薬を使います。
とくに、再発をくりかえしている場合は「免疫力」の改善やその遠因となる
「冷え」や「疲労」の改善などが必要になる場合もありますので、なるべく
漢方の専門家の直接の相談や知り合いの漢方医にお知り合いがいらっしゃらない
時にはメールでの相談をおすすめします。
■ バルトリン腺炎の再発
バルトリン腺炎は再発する方も多いようです。実際の店頭での経験からすると、
炎症が完全におさまっていないと再発しやすいように見受けられます。
医療機関での手術や抗生剤の投与後でも、痛みや違和感が少しでもあれば
その旨をきちんと伝えてお手当しておきましょう。
また、前述の竜胆草などの漢方のおくすりを2~3週間服用しておくのも一つの方法です。 再発を繰り返す方は一度完全に治癒しておきましょう。
メールやお電話でご相談ご希望の方は特に、恥ずかしがることなく。
発症から現在までの経過、痛みや腫瘍の状などをお知らせいただければ
最適なお薬をお選びできます。
お気軽にご相談ください。
このようなバルトリン腺に炎症などの異常があって慢性的に経過したり
再発を繰り返すと次のような症状が出る場合あります。
◇乾燥がちになる
◇痛みが生じる
◇性交渉のたびに性交痛や膣の入り口痛み
感染が進むと嚢種ができたりしてズキズキ痛み、歩いてもつらいほど痛むこともあります。
慢性的な場合や再発を繰り返す場合には、
中医学的に考えて根本的な改善をめざすことが大切です。
漢方のおくすりとしては
竜胆草(リュウタンソウ)などを中心とした処方で
炎症をおさめることで痛みをおさえ、嚢種があれば排泄を促します。
いずれの場合も、早め早めのお手当が有効です。
あなたの状態に合わせて 処方させていただきますので
詳しくは お問い合わせください。
また、同じお薬を外用としても使うことができるので内服のお薬と合わせて
外用で塗布したり入浴剤としてしようするとより効果的です。
とくに、バルトリン腺炎などは上行性感染といって外陰部や膣から
子宮・骨盤内にむかって感染が進むので、
骨盤内炎症など子宮や卵巣に進行すると癒着や不妊症などの原因となります。
早く進行を食い止めることがとても大切。
悩んでいらっしゃる方は、ぜひご相談ください。
■ バルトリン腺炎 / 予防
バルトリン腺炎の予防法としては、
まず第一にデリケートゾーンを清潔に保つことが大切です。
尿や便の中の細菌から感染することが多いので、
排便・排尿の後は、前から後ろに向かって拭くようにしましょう。
また、性交の前には、手や外陰部をきれいに洗い、
膣内が十分に潤ってから性行為することが予防のひとつです。
パートナーにも協力してもらってくださいね。
■ 疑わしいときには、すみやかに医療機関を受診しましょう。
女性にとって婦人科に行くことは、
ものすごくハードルが高かったりします。
特にまだお子さんを生んでいらっしゃらない若い女性の方は、
「どうしても、行く気になれなくて…。
だって、内診するんでしょう…。」
「病院に行くより方法がないなら、できるだけ事前に
病院の情報を調べて、女医さんの病院を選んで行きます。」
と、おっしゃる方もいらっしゃいます。
バルトリン腺炎から膣や子宮・卵巣などに感染が進むと癒着の原因になったり
不妊症の原因になってしまいます。疑わしい場合は早めのお手当がとても大切です。
■ 漢方薬も効果があります。
バルトリン腺炎の再発を繰り返したり
慢性に経過する場合には…
*身体のバランスを整える
*足りないものを補い、強化する
ことが必要です。
その時の対処法としての治療ではなく、根本的な解決をすることで、再発を防ぐことができます。
なにが効くのかはある程度の基礎的漢方はあるものの、
その方によって違います。
気になる方は、悩まずご相談ください。
遠方の方は、メールよるご相談も受付けております。