たくさんの方が苦しんでいるアトピー皮膚炎ですが、その原因については残念ながらまだはっきりとはわかっていません。
というのも、アトピー性皮膚炎になった方からは、様々な原因が考えられるからです。
◆ 考えられる様々な原因 ◆
◆ アトピー素因(本人、家族がアトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、
ぜんそく、結膜炎など)を 持っている
◆ 欧米化した食生活、偏りのある食事
◆ 不規則な生活
◆ 皮膚のバリア機能低下状態にハウスダスト・ダニ・カビ・花粉等、
または食物が侵入するケース
◆ 汗
◆ 衣類による摩擦
◆ 乾燥
◆ 引っ搔き傷
◆ 洗剤等日用品
◆ 化粧品
◆ 寝不足・ストレス・過労
人の皮膚には外からの刺激や雑菌等が入り込まないようにバリアする機能が、
表皮の一番外の「角質」と呼ばれるところに備わっています。
アトピー性皮膚炎の方の多くは、このバリア機能がしっかりと働いていないために、
アレルゲンが入ってくると、それに対応して炎症が起きてきます。
この時にかゆみのために掻きむしってしまってしまいさらにバリアを壊して、
悪循環に陥るケースが少なくありません。
◇中医学で考える原因
漢方の基礎となった中医学でアトピー性皮膚炎の原因を考えると、一つ目の原因は、
「身体にとって不要な老廃物」=「カラダのゴミ」が考えられます。
「アイスクリーム」や「揚げ物」など濃厚な食材の食べ過ぎ、常習的に便秘、
慢性的な下痢などによってからだの中に不要な老廃物がたまってしまい、
大便、小便、汗などで処理しきれなくなると皮膚から排泄されるようになります。
そして、皮膚はこの不要な老廃物を早く蒸発させるために皮膚表面の温度を上昇。
その結果、皮膚は炎暑して「赤く」なりますし、蒸発しきらない「カラダのゴミ」は
皮膚表面に噴き出して「ジュクジュク」の症状を発症します。
「真っ赤な皮ふ」と「ジュクジュク」がこの「カラダのゴミ」によるアトピー性皮膚炎の症状です。原因が「カラダのゴミ」ですから、これを排泄してしまわない限り再発を続けることになります。ですので、炎症を抑える漢方「からだのゴミ」を捨てる漢方などのおくすりを使います。
◇二つ目の原因は栄養不足
皮膚に必要な栄養が届いていない場合です。
皮膚は必ず、血液から栄養をもらっていますので
1、血液が薄いなど血液の質が悪い
2、血液の量が少ないなど料の不足
3、血液が流れないなど血流の不足
などの原因が考えられます。この場合は、最初は「カサカサ」皮膚の色が白い皮膚が粉をふいたりサメ肌になるなど「乾燥」の症状が見られます。ですが、患部を掻いたりなど外界からの刺激を受け続けると「赤く」炎症してきます。
ですから漢方のお手当としては炎症があれば炎症を抑える漢方のお薬、乾燥を潤すため血液を補ったり、体液を補う漢方薬を使います。
同じ、アトピー性皮膚炎でも原因によって漢方のお薬を使い分けますし、症状の変化によっても漢方のお薬は変わってきます。
聞き伝えや、マスコミなどの情報をうのみにしないで、できれば最初は専門家に相談されることをおすすめします。
皮膚の色が赤い症状の方はこちらから
症状別に改善方法と予防について、詳しく知りたい方は、こちらのページをご覧下さい↓
◆ アトピー性皮膚炎の患者数
アトピー性皮膚炎の患者数は、病気に対する知識の
啓蒙や、予防・治療により減少の傾向にあると言われています。
3年に1度行われる総務省統計局の患者調査のデータをグラフ化すると、2011年までのデータしかありませんが、増減を繰り返しているように見えます。
◆ 子どものアトピー性皮膚炎の患者数
幼稚園5歳から高校17歳までの、その年齢に対するアトピー性皮膚炎の割合を見ると、2%〜3%の前半の患者数がいることがわかります。
詳しく数値を見てみると、5歳から6歳で急に数値が上がりますが、これは小学校という環境で発祥するという事ではなく、小学校での身体検査や、健康への意識が高まることでアトピー性皮膚炎が見つかると言う事だと思われます。
によれば、「この病気の人のほぼ66%が1歳までに、
90%が5歳までに発症します」と書かれています。
かゆみや痛み等、とてもつらいアトピーの症状、
できるだけ早く緩和して、治したいものです。
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