毎年秋から冬にかけて、乾燥肌・ドライスキンや手荒れ、ひびやあかぎれ、全身の乾燥性皮膚炎などで悩まれるかたも多いと思います。
こんな乾燥肌でお悩みの方々には、秋が始まる立秋のころ(秋分の日=お彼岸)からお手当をはじめて予防しておくと,乾燥肌による痒みや肌荒れを発症しないで過ごせます。
実際に、私たちのお店では朝夕の寒さが始まる霜降(ソウコウ=九月中旬)を過ぎると寒さだけではなく乾燥の悩みが始まる方が急増します。秋と言う季節は乾燥の時期でもあります。
冬にはさらに寒さが加わり血流の悪化などにより身体の潤いが不足しがちになり皮膚も乾燥してトラブルが起こりやすくなります。
そして実はこの乾燥肌(ドライスキン)については、早めのお手当がとても大切です。乾燥肌(ドライスキン)で悩む方の、日常生活での大切なポイントをお伝えします。
乾燥肌(ドライスキン)のお手当は
肌を乾燥させない先手必勝
乾燥肌(ドライスキン)の方の悩みは、乾燥しはじめると少し痒みが出てくるのですが、その時に思わず掻き壊してしまうことが一番の大敵です。
最初は、たいして気にもならない痒みのはずですが、掻いているうちに蚊に刺されたときのような小さな湿疹(小丘疹といいます)ができてきて、さらに掻き壊すに従って赤く炎症した皮膚がひろがってしまう過程を過ごす方が大半です。
ですから、秋分(お彼岸)を過ぎたこの時期ころから早めのお手当をしましょう。
〜 乾燥性皮膚炎(ドライスキン)もアトピーや湿疹と同じ 〜
お手当ての3step
①スキンケア
乾燥肌(ドライスキン)へのお手当は早ければ早いほど、掻き壊すことが少なくなるので、漢方のお薬にしても炎症やかゆみ止めのお薬にしても、先手必勝であれば治療のためのお手当が軽く少なくて済みます。
また、湿疹などの症状がなければ、この3つのステップのなかで、一番効果が早いのがスキンケアで目に見えて効果は早く体感できます。
②漢方のおくすりやハーブによるお手当
③お食事による養生
漢方のお薬やハーブや、生活習慣の改善(養生)は目に見えるのに時間がかかります。が、乾燥肌(ドライスキン)の根本的な改善には欠かせないので、痒みやカサカサが始まる前に、季節でいえば24節季の立秋(お彼岸)をすぎた頃から、食事や漢方のお薬を秋の食事や養生に変更しましょう。
乾燥肌(ドライスキン)のお手当は先手必勝!
肌の乾燥を感じたらすぐに始めましょう。
◆乾燥肌(ドライスキン)のスキンケア
湿疹などが目立っていなければ一番手っ取り早いお手当がスキンケア。
なかでも、一番効果的なお手当が保湿クリームなどで、お肌にうるおいを補い保湿させるスキンケアです。
とくに、乾燥しているお肌が不足しているのが「水分」ですからまずは水分を補いたいものです。お肌に水分が十分ある時、皮膚表面は外界からの刺激にしっかり守られています。
ところが、お肌から大切な水分が蒸発してしまうと、肌のバリア機能が弱くなり外界からの刺激に敏感になってしまいます。
お肌が乾燥してくると、濃厚なクリームやオイルなので保護したくなりますが乾燥の原因は「水分の不足」ですからまずは水分を補いましょう。
そのうえから、オイルやクリームの被膜でフタをして「水分の蒸散」を防ぐとシットリが長持ちします。
私たちのイヌイ薬局の店頭では、水分を80%近く含む
養麗潤ゲルクリームというゲル状のスキンケアをお勧めしています。
肌は水分が80%ですがその他に肌の炎症を抑えるとされる漢方生薬や水分を保持するためのヒアルロン酸などを配合しています。
いずれにしても、お肌から蒸発してしまった大切な水分を補うことで
肌本来が持つバリア機能を回復させて、皮膚表面を様々な刺激から保護して、
掻き壊したくなる状況を避けることが大切な予防です。
スキンケアの一番の目的は「掻き壊さない」ことです。
◆乾燥肌(ドライスキン)の漢方とハーブ
乾燥肌(ドライスキン)についての漢方のお薬は、まずお肌に潤いを補うお薬になります。
お肌に潤いを与えるには、漢方の基礎となった中医学では身体のなかの水分といえる「体液」を増やすことと、お肌に栄養や潤いを届けている「血液」を補うと考えています。
ひとつ目の身体のなかの水分といえる「体液」(中医学では津液とかいてシンエキといいますが)を補うのが、補陰薬(ホインヤク)と呼ばれるお薬で、 双料杞菊顆粒(ソウリョウコギクジオウガン)などの漢方のおくすりや二至丹(ニシタン)などのハーブがあります。
また、綺麗なお肌をつくるには、皮膚の細胞は「血液」から栄養をもらって養われるので、
血液が「良質」で「豊富」にあって「隅々まで流れる」ときれいな肌が生まれてきます。
良質な血液を豊富につくる漢方のお薬を中医学では補血(ホケツ)剤とか養血(ヨウケツ)剤などと呼ばれていて婦宝当帰膠(フホウトウキコウ)心脾顆粒(シンピカリュウ) 紅サージ(ホンサージ)などのおくすりやハーブがあります。
痒みがある場合などは、さらに痒みを止める五行草(ゴギョウソウ)や赤味を抑える瀉火利湿顆粒(シャカリシツカリュー)などを一時的に加えることがあります。
乾燥肌(ドライスキン)についてもアトピー性皮膚炎とおなじように、おひとりひとりの原因が異なっています。
ですから、漢方のお薬についてはひとりひとりの体質に合わせて選ぶことが大切なので、専門家に相談されることをお勧めします。
イヌイ薬局でのご相談のお申込みは下記のメールから。
ご相談予約メール:肌トラブルお悩み相談フォーム
◆乾燥肌(ドライスキン)の食事と養生
〜 食事についても、考え方は漢方のお薬と同じ 〜
心がける2つの食材
◆「体液」を増やして身体を潤してくれる食材
白菜、ユリ根、黒銀耳(クロキクラゲ)、豆乳、大豆、豆腐、など
◆「血液」を増やしてきれいな肌をつくってくれる食材
ナツメ、クコの実、緑黄色野菜、牡蠣、レバーなど
生活の養生としてはお部屋に植物を飾ったり、加湿器・お風呂場など利用してお部屋の空気を乾燥させない工夫をしましょう。
また、冬場の電気毛布や、床暖房などは特に乾燥しやすいので注意が必要です。
◆乾燥肌(ドライスキン)対策まとめ
乾燥肌(ドライスキン)の治療と予防と養生まとめ
1、乾燥肌(ドライスキン)のお手当は先手必勝。
少しでも、乾燥を感じたらすぐお手当しましょう。
2、乾燥肌(ドライスキン)とスキンケア
まずは、油分より水分を補いましょう!
油分は水分を補った上から蒸散を防ぎます。
3、乾燥肌(ドライスキン)と漢方・ハーブ
血液と体液を補う漢方として婦宝当帰膠(フホウトウキコウ)や
心脾顆粒(シンピカリュー)二至丹(ニシタン)、紅サージ
(ホンサージ)などの漢方薬があります。
中医学では、ひとりひとりの体質や原因にあわせておくすりを選ぶので、専門家に相談して最適な処方を選んでもらいましょう。
メールでのご相談はこちらから
ご相談予約メール:肌トラブルお悩み相談フォーム
4、乾燥肌(ドライスキン)と食事
食事についても血液と体液を補う食事
クコ・ナツメ・牡蠣・豆乳・大豆・白菜などを
積極的に取り入れましょう。
毎年秋から冬にかけて、乾燥に悩まされる慢性的な乾燥肌(ドライスキン)について上記4つのポイントから考えてみましょう。
秘訣は先手必勝です。
まず秋分の日をすごいた時期から痒みや乾燥感などヒフトラブルをださないことが大切です。