~気をつけたいダイエットが原因の排卵障害~
若い人に特に多くみられるダイエットによる排卵障害は、
治療が非常に困難です。
急激な体重を減らすダイエットはカラダに非常に危険な
ことです。急激な体重減だけでなく、逆に急激な体重増
加も排卵障害の原因となります。注意して下さいね。
排卵障害の症状は、正しく月経(生理)が来ているかどうか。月経の周期が2〜3ヶ月に
1度になっていたり、ずっと不正出血が続いて、どれが生理かわからないといった症状が
見られることもあります。
~排卵障害の原因別の症状~
■ 高プロラクチン血症
「プロラクチン」は、出産後の母乳の分泌を促すホルモンですが、妊娠や出産とは関係なくプロラクチンが過剰に分泌されると、子宮内膜が増殖しにくくなったり排卵を障害してしまいます。
中医学では、肝の働きを滑らかにするなどしてプロラクチンの異常な分泌を改善します。
■ 卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌低下
脳下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモンや黄体ホルモンによって排卵はコントロールされています。
それらのホルモン分泌のバランスが崩れたり十分でなかったりすると、卵胞が正常に育つことができずに、
排卵できない状態となり、正常な周期の生理が来なくなります。
中医学では、生殖能力を司る腎を補い血流の改善することで、性腺軸の改善を考えます。
■ 多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)
PCOS(Polycystic ovary syndrome)
卵巣の表面に小さな卵胞がいくつもできてしまうことで、ある程度まで育つものの成熟できずに、
排卵できないという病気です。
男性ホルモンの分泌が過多になって卵巣の表面が固くなり、卵子が外に飛び出すことができずに無排卵と
なり、正常な生理がこなくなります。
中医学では、血流の改善などで不要な卵胞を取り除き聖女うな卵の成長を促します。
■ 黄体化非破裂卵胞症候群、黄体未破裂卵胞症候群
(Lutenilyzed Unluptured Follicles)
排卵していないのに、卵の中に黄体ができてそのまま黄体ホルモンと化してしまう症状で、黄体化未破裂
卵胞症状ともいいます。
この症状は繰り返すこともあり、その場合は子宮内膜症などの検査が必要な場合もあります。
中医学では血流を改善して、未破裂卵胞の卵胞膜を柔らかく破裂しやすいものに改善を考えます。
■ 卵巣早衰、早期卵巣不全、早発閉経(POF)
一般的な閉経よりも早く生理が40代で止まってしまうのが症状です。
原子卵胞の減少、放射線や化学療法によるガンの治療が原因となることが多いので注意が必要です。
中医学では聖書機能を司る腎を補ったり、血流を改善することで対処します。
■ 卵管癒着・卵管閉塞・卵管菜機能不全
卵管や卵管菜そのものが癒着などにより閉塞していたり卵管菜が機能しないため排卵ができないことによる
排卵障害です。完全に癒着していたり閉塞している場合やキャッチアップができない場合には、自然妊娠が
難しいため体外受精、顕微受精などの方法で妊娠を考えます。中医学では、血流の改善によって癒着や卵管
菜の不全を補います。
■ 肥満・太り過ぎ
太りすぎると内臓脂肪が肥大化し、ホルモンバランスが崩れ、排卵障害が起きます。
■ 痩せ過ぎ
体重と排卵の関係性は深く、強度のストレスや無理なダイエットが原因で極端に体重が減ると、生理不順に
なり、放っておくと排卵自体がなくなり無排卵となってしまう可能性があります。
適度な体重を保つことを心がけましょう。
*上記の症状が見られたら、基礎体温(BBT)をつけましょう。
排卵障害かどうか、またはどのタイプの排卵障害なのかを判断する基準になります。
~基礎体温 2相性とは~
正常な排卵が行われている健康な女性
では、基礎体温は、生理周期内で
排卵日を境目に
「低温期」と「高温期」に分かれて
います。
このことを2相性といいます。
まずは自分がどのタイプ・どの原因の排卵障害なのかを正しく知りましょう。
排卵障害の原因はさまざまです。
改善されやすいものもあれば、高度な治療が必要な場合もあります。
まずは自分がどのタイプ・どの原因なのか、基礎体温(BBT)または問診表で
ご相談いただくか、お近くの医療 機関などで検診ください。
ご自分だけで判断せず診断や相談をおすすめします。
排卵障害の原因はさまざまなので、食事の対処法も原因に応じて様々です。
PCOS(多嚢胞性卵巣症候群やPOF(早発閉経)などはそれぞれの専門ページを
ご参照ください。
一般的に排卵の時期に大切な食事の注意
1気血を損なわない
2血流を改善する
この2つが主眼ですので気血をスムーズに動かしてくれる、
三つ葉、香菜、春菊ジャスミンティー、菊花茶、ローズティー、
ミントティーなど香の良いものには気をスムーズにめぐらせる
作用があります。
また、ネギ、ラッキョウ、ニラ、タマネギ、ニンニク、生姜、サンザシ、クルミ、キクラゲ
など辛味野菜などは血を巡らせる働きがあっておすすめです。
これらの食材は排卵障害のかたばかりでなく、通常の周期の排卵期にもオススメです。
また、普段から「気」「血」を補うためにも、
植物の種子の玄米や雑穀などの穀物の全体(全粒)を主食として、鶏卵やウズラの卵
を積極的に摂取しましょう。
植物性のたんぱく源として穀物の玄米、小麦全粒粉、粟(アワ)稗(ヒエ)黍(キビ)などの雑穀を主食に、動物性のたんぱく源として
鶏ガラ・昆布出汁などをスープ汁物とすると良いでしょう。
一般的に玄米や雑穀などの種子には、タンパク質もミネラル、ビタ
ミンなどの栄養素が集まりますが、農薬や化学肥料などもあつまり
やすくなります。
極力、低農薬の玄米雑穀を選ばれることをオススメします。
赤ちゃんを授かる為には、西洋学的治療、漢方治療、気功や針治療など様々なアプローチ方法があります。
でも一番大切なことは母体があっての子宮・卵巣だということです。
◆日常生活でちょっと気をつけること
・冷えの強い人は、冷えを治すことで温かい子宮卵巣を作る
・胃腸が弱く体重の少ない人は、胃腸を強化
・肥満気味の人は、体重を減らし余計な脂肪・水分を取り除く
なにより、十分な睡眠と栄養バランスのとれた食事が、意外と妊娠への近道
医療機関や漢方のお薬でお手当て中の方も、それだけではなく生活を見直すことが
妊娠にも身体全体にもとても大切。
日常生活でちょっと気をつければ妊娠しやすい母体に近づくことが可能です。
近くに、オーガニック野菜やハーブなどのお店がみつからない方は
http://www.karadani-ni-iimono.comなどご利用ください。
排卵障害の原因はさまざまですが、ここでは上記以外「卵管がつまり気味」の場合について
中医学によるお手当をお伝えします。
卵管が詰まって、排卵することができないため受精することができない「排卵障害」による
不妊症は、不妊症の原因としてかなり多いと言われています。子宮内膜症による卵管の癒着、
クラミジアなどによるSTD(性感染症)によって卵管が炎症をおこすことがほとんどですが、
まれに先天的な「卵管形態異常」もあります。
中医学では、子宮内膜症などによる卵管のつまりは主に「気や血の滞り」や「炎症」と考え
水蛭(スイテツ)、や「竜胆草」などの生薬をつかった「水快宝(スイカイホウ)や「瀉火
利湿顆粒(シャカリシツカリュー)」などで改善することもあります。
「血」を巡らせる生薬
・水蛭(スイテツ…ヒル)
・丹参(タンジン…タンジンの根)
・田七人参(デンヒチニンジン)
湿熱を治める植物性生薬
・竜胆草(リュウタンソウ…リンドウ)
・金銀花(キンギンカ・・・スイカヅラ)
◆ 水快宝(すいかいほう)◆
ヒルと三棱(サンリョウ)、莪朮(ガジュツ)、山楂子(サンザシ)を
原料としています。ヒルは世界のいたるところで血を吸わせる療法が
よく知られています。
中国では、ヒルに血を吸わせる療法に使うだけでなく、乾燥粉末にして
飲まれてきました。
「水快宝」はヒルの働きを補助する三つの素材を配合しました。
◆ 瀉火利湿顆粒(しゃっかりしつかりゅう)◆
滋養強壮薬によく配合されるニンジン・ロクジョウをはじめリュウ
ガンニク・カラトウキ・オウギ・ゴシツ・トチュウ・ハゲキテン
という8種類の生薬を配合し丸剤としたもので、虚弱体質、肉体
疲労、病後の体力低下、胃腸虚弱、食欲不振、血色不良、冷え症
の場合の滋養強壮を目的としています。
◆ 田七人参茶(でんしちにんじんちゃ)◆
田七人参は別名を三七人参(サンシチニンジン)、田三七(デンサンシチ)
とも呼ばれるウコギ科の植物の根です。中国南方の限られた地域でしか栽培
できないため、かつては門外不出でした。昔の中国では特権階級の人々しか
その恩恵にあずかれなかったため、金にも換えられない貴重品として「金不
換」という別名もありました。「田七人参茶」は摂りやすい田七人参エキス
粉末を使用しています。