子宮の内側には、子宮内膜という細胞が子宮内腔を覆うようにあります。

  そして毎月の生理で、増殖し剥脱・出血するというメカニズムを繰り返しています。


  子宮内膜の役目は、わかりやすく説明すると、「受精卵のベッド」。

  毎月生理が来ることで、新しく心地よい受精卵のためのベットを準備しているんです。


  子宮内膜増殖症というのは、毎月の受精卵のためのベットの上にたくさんのお布団を重ねて

  準備してしまっている状態です。

    ◆生理の量が多くなる(過多月経)、

  ◆生理に混じって出てくる内膜(魚のはらわたのように見えるものです)が異常に多くなる。

  ◆ひどい生理痛

  ◆不正出血

  ◆出血による貧血

  ◆身体のだるさや息切れ、動悸、易疲労感

  〜子宮内膜増殖症の3つのタイプ

  1)単純性子宮内膜増殖症

   2)混合性子宮内膜増殖症

          エストロゲンに依存するものであり、ホルモン治療により治癒できるものと言われて

     います。ごく軽症のものでは自然経過を見ているうちに消滅してしまうものもあり、

     経過観察でも良い場合があります。

    3)異型子宮内膜増殖症

      発生はエストロゲン依存だと言われていますが、子宮体癌に発展する可能性のあるもの

     と言われています。

     特に閉経後に見つかった症例はかなり高率に子宮体癌へ移行する傾向があります。

     閉経後に異型子宮内膜増殖症と診断された場合には、注意して頻繁に検査を行う、

     あるいは子宮全摘を考慮する必要があるかもしれません。

  ◆原因 / 主にエストロゲンの作用 

   エストロゲンとは卵巣の卵(卵胞)から分泌される卵胞ホルモンのことです。

    そのエストロゲンの作用が異常に強く出てこの病気になります。

    エストロゲンが多く分泌される原因とされているのは

            1、  月経異常、たとえば月経不順、多嚢胞性卵巣症候群など

    2、肥満

    3、  閉経後のホルモン補充にエストロゲン剤のみを服用

   検査

   子宮内膜の細胞と組織の検査が行われます。とくに内膜の組織検査が最終診断となります。

   この検査は、通常外来で麻酔をせずに行われ、入院の必要ありません。


   不正出血が続く時には、早めに診察を受けて下さい。

         ◆出血による貧血を軽減する増血メニュー

  

   造血作用のあるほうれん草 

  ほうれん草は青菜類の中では栄養分が多く、特にビタミン

  Aとなるカロチン、ビタミンB2Cなどのビタミン類や、

  カルシウム、鉄、リンなどのミネラルが含まれています。

  また、葉酸を含んでいるので、鉄分とともに造血を作用

  します。


  増血作用がある朝鮮人参

  朝鮮人参には、大脳皮質を刺激して血液中のヘモグロビン

  の増加を助ける成分が含まれています。


   良質のたんぱく質を含む食品

  魚介類、肉類、卵、大豆製品、乳製品。

 たんぱく質は、血液中の赤血球やヘモグロビンの材料となる大切な栄養素です。

 一度にたくさんとっても体の中に貯めておくことはできません。毎食主菜にとりいれて

 食べるようにしましょう。